6月、誕生日に行ったシンポジウムで知り合った。
そのシンポジウムは、柄谷行人、大澤真幸、磯崎新、山口次郎、いとうせいこうという豪華な面々。その日は、休みを取ってみたものの特にする事もなく、当日券を手に入れようと、朝から紀伊国屋に並んだ。その方は、僕の前に並んでいた。たぶん50代後半で、編集の仕事をしていたという。
その日もたくさんのお話させていただき、またお会いしましょうと連絡先を交換して別れた。そして先週またお会いする事が出来た。
まず、渋谷の道玄坂を入ったところにある、カレー屋に連れて行ってくれた。彼が若い頃から通っている店だと言う。ゆでたまご入りのカレーがとても美味しかった。そこから恵比寿まで歩き、写真美術館でジョセフクーデルカの「プラハ 1968」を観に行く。
ガーデンプレイスのサッポロでビールを二杯飲み、お礼を告げ解散した。実は奥さんにお酒を止められているという。(健康上の理由でね)
この日もたくさんのお話が出来た。いろんなことに精通している方で、嗜好品の楽しみ方を本当の意味で知っている大人だ。そういうのって格好良いよ。
そんな影響からか、写真というものに興味が湧き始めている。もちろん趣味の範囲内で。買ってしまおうかGXR。
以前は、興味が湧かなかったのに、いま残しておきたいものがたくさんある。
次に彼に会う時は、カメラを持ってお会い出来ればよいな。彼はカメラや写真の話をする時は、本当に楽しそうな顔をする。
仕事柄かもしれないが、知らない人と話す事が苦手じゃない。そうそうあるものではないがが、一歩踏み込んでみればこんな出会いもあるもんだ。
先日も街で知り合った人とお酒を飲み交わした。
僕らは「線」で繋がっていけないものかな。
もちろんそれにはお互いの理解が必要になるけれど。
何もしなかったら、通り過ぎてしまうものばかりだけど、直感的に何かを感じたもの、ひとと僕は出会っていければなぁと思うわけです。
阿久津和也